空室の目立つ築古物件を改修した際の収益シミュレーション【コノ記事を大井がまとめてみた🤓】

【“バリューアップ×キャピタルゲイン”戦略のリアル】

投資資金が限られている方にとって、いわゆる「バリューアド投資」=物件の改善で価値を引き上げる戦略は、レバレッジの効いた有力な選択肢です。

■今回のケース:自己資本1000万円+バリューアップ投資

◎空室が目立ち、稼働率の低い築古アパートを割安で購入 

◎政策金融公庫などの融資で改修工事を実施 

◎利回りが上昇したタイミングで再評価・売却を狙う

このような「改善して売る」スタイルでは、利回りの低下=価格上昇というキャピタルゲインを狙うことが可能になります。

■取得時(改修前)の財務状況

・総投資額:約3900万円(物件価格+取得諸費用+改修費用) 

・NOI(営業純利益):約191万円 

・ローン返済後のBTCF:▲46万円(マイナス) 

・課税所得:赤字(建物価格ゼロの設定) 

→ キャッシュフローも課税も厳しいスタート

■改修後(フルリノベ済)の財務状況

・NOI:312万円(空室解消+家賃アップ) 

・ローン返済後のBTCF:28万円(黒字転換) 

・減価償却を活用し課税所得:ゼロ近辺 

→ 実質ほぼ「持ち出しなし」の運用が可能に

つまり、「持ち出しはないが現金も残らない」状態。 

しかしここからが重要です。

■この戦略の肝:出口での利益確定

改修後に安定運用をしつつ、利回りが落ち着いた時点で売却すると――

◎購入時:利回り13%、物件価格2500万円 

◎改修後:利回り8%、同じNOIでの再評価=物件価格3900万円 

→ キャピタルゲイン=1400万円(売却益)

もちろん税金や仲介手数料、譲渡費用は考慮が必要ですが、それでも数百万円規模の利益の確定が可能になります。

■重要なのは、“改善して売れる”物件を見極める力

たとえば以下のような物件が狙い目です:

☑ 賃料が相場より著しく安い 

☑ 長期空室や管理放置が目立つ 

☑ 周辺に競合物件が少ない 

☑ 法律的・構造的な改善が可能

逆に、「改善しても利回りが変わらない」物件は、バリューアド戦略に向きません。

■まとめ:手元キャッシュが少ない人の現実的選択肢

1000万円前後の投資資本では、インカムゲインで一気にCF1200万円を目指すのは無理筋です。 

ですが、「物件を磨いて、出口で大きな利益を得る」戦略は、実現可能性が高い。

✅ キャッシュは後からついてくる 

✅ 目利きと改善のセンスが重要 

✅ 税制も味方につけて、持ち出しなしで運用可能

“キャッシュは増やすもの”ではなく、“創り出すもの”。

インカムだけでなく、キャピタル戦略も組み込んだ投資設計を考えてみてください。

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